「WOTA Duo」で水道の高コスト地区を地図にしたら、現場の勘と一致した

WOTA Duo
水道メーターごとの将来コストを地図で示し、分散化を検討するエリアと経済効果を試算する診断サービス
公式サイト
公開
正式公開 2026-07-17
作り手
WOTA株式会社(会社)
対応
診断サービス(自治体・水道事業者・水道コンサルタント向け)
価格
記載なし

どんなアプリか

WOTA Duo は、自治体・水道事業者と、それを支援する水道コンサルタントに向けた水道ベストミックス診断サービスです。2026-07-17 に提供が始まりました。従来の集約型の上下水道に、地域に応じた分散型のシステムを組み合わせる「ベストミックス」の計画づくりを支えることを目的としています。

こうした課題を受け、WOTAは、現在から将来にわたる水インフラコストの地域差を客観的・定量的に分析・可視化し、 ベストミックスの優先検討候補エリアと経済性の比較結果を提示する診断サービス「WOTA Duo™」を開発しました。

WOTA株式会社、WOTA Duo 公式サイト

水道施設・管路・水道メーター・人口推計などの地理情報システム(GIS)データをもとに分析します。水道メーターごとに、現在から数十年先までの推計コスト(ライフサイクルコスト年価)を可視化して比べ、優先して分散化を検討するエリアとその経済効果を数字で示します。

診断は4つの段階に分かれています。2035年時点の水道メーター別の推計コストを地図に出して分散化推奨エリアを抽出し、2065年までの人口推計を反映した将来の変化も地図で示します。そのうえで、今の集約型を維持・更新する場合と分散型を組み合わせる場合の中長期の事業費・営業費の差額を試算し、優先して検討するエリアを一覧にします。

診断の手法は、令和7年度の国土交通省「上下水道一体革新的技術実証事業(AB-Cross)」で石川県珠洲市と WOTA が共同で検討・実証した知見をもとに作られています。2026年6月末時点で、全国10自治体で先行して使われています。

使っている人の声

公式サイトには、先行して使った6つの自治体(珠洲市、津久見市、天龍村、愛媛県A市、泰阜村、八幡浜市)の担当者のコメントが載っています。プレスリリースでは、現場で課題を感じていたエリアをデータで裏付けられたこと、庁内での説明や合意形成に使えることが声として紹介されています。

管路の更新が課題となっている13の水道施設を管理する当村において、本結果はどの施設から優先的に分散型へ取り組むべきかを判断する明確な指標となりました。

長野県天龍村 振興課の担当者、WOTA Duo 公式サイト

当村は集落が点在し管路の更新に莫大な経費が見込まれるため、ベストミックス診断を実施しました。その結果、地区別やメーター単位の将来コストが地図上で可視化され、集約型で進める地域と分散型を導入すべき箇所を明確に把握できました。

長野県泰阜村 住宅福祉課の担当者、WOTA Duo 公式サイト

高コストエリアを将来にわたって可視化した分析結果は、説得力があると感じました。一方で、分散型システムについては、導入費用をはじめ、今後の事業展開に向けて様々な課題があることも認識しています。

大分県津久見市 上下水道課の担当者、WOTA Duo 公式サイト

料金とデータの置き場所

WOTA Duo の料金は、公式サイトとプレスリリースには出ていません。診断の詳細や導入方法、補助金の使い方は WOTA への問い合わせで案内されています。

公式サイトによると、令和8年度の上下水道当初予算で「分散型システム導入に必要な計画策定」が新設され、WOTA Duo による診断も補助対象業務として位置づけられるとしています。

提供開始にあわせて、簡易推定モデルによる「全国分散化ポテンシャルマップ」が無料で提供されていましたが、申込期限は2026-09-30で、2026-10-08時点では締め切られています。

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入れる前に

診断結果は、人口推計や施設・管路の情報、更新時期、事業費などの前提条件にもとづく試算です。実際に施設を配置したり事業にしたりするときは、水質、安全性、維持管理の体制、地域の条件、住民の意向なども含めて検討が必要だと WOTA 自身が注記しています。

ここでいう「経済効果」は、現行のシナリオとベストミックスを導入したシナリオで、中長期の事業費・営業費を比べたときの費用の差を指します。